「泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会」
機関誌『おにおん』98号から<2001年5月27日発行>

4・22泉州現地集会報告

前日の雨も晴れ上がった4月22日午後、いつもよりは少ないが、それでも行楽客でい
っぱいの貝塚市二色の浜の砂浜に120人が集り、『関西新空港反対闘争泉州現地集会と
デモ』が行なわれた。
主催者代表の挨拶、会員からの現地報告と連帯の発言、各地からのメッセージ、基調報
告を採択して午後3時半から南海貝塚駅までの4キロ余りを反空港の旗を強い風なびかせ
、沿道住民にビラを配りながら元気にデモを貫徹した。
デモ解散後、久しぶりの人も交え15人ほどが中華料理をほうばりながら酒も入り交歡
した。

【集会の流れ】
司会 小山広明(泉南市議)

昨日の新聞でも橋本から小泉の流れになったということで、自民党の中にもしばりがき
かなくなった。組織が力を失って一人一人に問われている時代。

空港島がどこまで下がるかわからないというのが現状です。
NHKが全国に向けて「ずさんな計画」と初代の竹内社長の証言を放送した。どう言うた
かといえば『どこまで下がるかわからないものを議論しても始まらない、とにかく工事に
掛かることが目的であった』と言った。
その事に我々はそんな無茶苦茶はないやないかと関空に抗議に行きました。

各自治体にその回答があった。『計測施工』と言う初めて聞く言葉で「ズサンではなか
った、沈下がどれだけか判らない中で、下がらなかったら過大投資になるから」と、こう
言ういいかげんな言い訳をしている。

この考え方で2期をやっているんですが、予測の18M下がると言う数字もそう言う数
字で、2期は1期の比ではない問題が起きてくる。

これまでも住民に何千枚もビラを捲いてきた。現地で空港の問題を一貫して訴え続けて
いる人がおるんだ!ということは暗い世の中で住民の希望、光りになる事は間違いない。
皆さんと一緒に、この素敵な世の中に光りといいますか、希望を灯しながら本当に命を
守り自然を守る運動をしていきたい。


名渡山兼之 代表
自然、生活を守ろう

今日は、昨日の雨も上がり、すがすがしい春爛漫と言うようないい天気になりました。
総裁の選挙で、自民党はバタバタしている。そん中で今何を考えなければならないのか。
結局は(自民党は)自分たちで潰れていく。

私たちは30年近く空港に反対してきています。今の段階で赤字が増えているにもかか
わらずそれにも倍する2期工事をグッと進めている。その事が私たちの生活、いろんな問
題においても景気が良くなるとかそういうことが一切繋がってこない。
2期工事はどうするのか?何をやっているのか自分たちのやっていることがわからなく
なっている。 全ての生活そのものが国の予算と言うのですか、私たち一人一人の、負担率から考えて
も、私たちは最初からそう言うものは必要ないと言って来ました。

「ハブ空港にする」と言いましたけれども、韓国の方で開港しました。世界的な競争力
に勝ちそうもない。
そういった中で私たちは、自然を守り、私たちの生活を守って行くということで、どう
しても空港に反対せざるを得ない。
なんぼ空港が出来上がっていようが、私たちの基本的考え方、私たちの生活のパターン
というのですか、柱というのは、働く場を提供するような、そう言った政策を考えない限
り、不況がどんどん進んでいます。

「スパイラルデフレ」と言われているんですけれども、『安いのが買えるからいいんだ』
といいますけれども、それ以上に賃金が引き下げられる。そう言う様な中で生活、政治が
どんどん悪くなっているわけなんです。
皆さん方と共に手を携えてがんばって行く。

高橋 登(泉大津市議)
2期推進は
政治的崩壊を招く
昨年の「226」の公共事業をもう一度精査すると言って来た自民党の方針は選挙のパ
フォーマンスではなかったかと思っている。
この関空ほど不良債権を抱えているものはない。不良債権を処理していくという意味で
言えばこの関空の見直しをきちっとすることが不良債権の処理に繋がっていくだろうと思
っています。
2期工事を完成していく行く構造そのものが、日本の崩壊を、政治的崩壊を招くだろう
と確信を持つて言えると思います。

京都のAさん
補償の中味を問う
漁業補償は渡す側からも「不透明な部分がある」と言っていた。 本当に空港をつくっ
ても魚がとれるようになるためには10年位掛かって何処でとれるか見つけないといけな
いと言う。そこまでして空港がいるんかどうか?それに見合うものかどうか?そう言う論
理でこういう計画をやらせない方向に出来るのではないかと思います。

「釜日労」の藤井さん
優しい事業が鍵
関空が金喰い虫になっている。太田知事は「国に金を出してもらわないと」と言ってい
るが国も金を出せなくなっている。
韓国(に空港が出来て)から行く方が安く早い。誰だってそっちから行く。競争に勝て
ない。

無駄をするより、どうしたら良いか考えなければならない。
神戸空港が出来ればニアミスも起る。
陸上飛行を飛んでいるが、落ちたらどうなるのか。氷が落ちたということもあった。

埋めたら元の海には戻らない。瀬戸内海は九州からと紀伊水道からしか海水は入って来
ない。関空の埋め立ては瀬戸内海全体に影響を与える。

関空に膨大な金を使っているが「釜」の労働者や野宿者には10億円も使っていない。
野宿者の一万五千人に使ったって知れている。「長居」とか釜にシェルターを造っている
が、ペースが遅すぎる。野宿者が増えていることに追い付かない。 『痛みを分かち合う』と言うが、公園で寝ている者にこれ以上痛めつけてどうするのか
!。

関空に金をつぎ込む金を、ペットボトルの再生などに廻せば環境の面からも良い。
焼却炉も減るし、ごみで金儲けが出来るわけですよ。自然に優しい事をやらん限りごみで
海を埋め立てることは絶対に問題が起こるわけですよ。

中小の企業が潰れていっている、そういうところに金をつぎ込んで本当のリサイクル産
業を含めてやって、そこで対策をせん限りだめである。

おいら仕事がないけれども、こういうところに無駄な金を廻さないように大阪府や大阪
市にきちっとした事をやれ!、失業対策を、高齢者対策を、学校施設をキチッとやれ!と
言っていきたい。

2期の飛行機は飛ばさせないような闘いをやっていきたい。

三里塚の「東峰」の方で今日は集会をやっています。いろんなところで空港に反対して
いる住民らも含めて、日本全体の反対運動が一つになって闘いをやっていく一翼を担って
いきたいと思います。


服部さん(大阪湾岸会議)
埋め立てと海砂
久しぶりにこちらに寄せていただきました。
オリンピックを誘致しようとしている沖側に「新島」という埋め立て計画がある。我々
は反対の立場から関西新空港の2期、神戸空港、六甲アイルランドの埋め立て等で意見を
言って参りましたが、再び15年が経って大規模な埋め立てのラッシュが続いている。
法律的な欠陥も含めて、瀬戸内法の改正、全面埋め立て禁止が必要である。

海砂の採取によって海岸の浸食が起こる、海底の生態系が変わってしまう。汚職の発覚
から、広島県の知事が海砂の採集を禁じる方向転換があった。
けれども尚も愛媛県とか香川県等で採取が続いている。
埋め立ての問題と海砂は一体のものである。瀬戸内海全体の問題として、埋め立てと共
に海砂の採取も反対していきたい。
埋め立て計画の破綻を覆い隠すためにオリンピックを誘致しょうともしている。
2期は1期の滑走路が使えなくなるから造っていると思う。

「労働者共闘」の代表から
空港の戦争利用
三里塚に「東峰神社」がある。滑走路から数百Mのところにあり8月にも樹木の強制伐
採がされるのではないか、と言うことで今日三里塚でも集会をしています。
三里塚(空港)では自衛隊が6年前から民間機を使ってシリアのゴラン高原に行ってい
ます。
実は今年の2月、初めて自衛隊の軍用機が三里塚から飛び立ちました。『インドの地震の
救援』ということで器材を積んで飛び立ちました。C-130の輸送機が6機飛び立ちま
した。震災の救援ということを名目に軍用機を堂々と飛ばすということがまかり通り始め
ている。

有事立法は自衛隊が関空とか三里塚空港を合法的に利用出来るようにするという、あら
ゆる空港が戦争に利用される事態が起ころうとしている。 こういう事を何とか止めなければならないと思う。
このような中で関西の運動と共に闘っていきたい。


西の宮の竹林伸幸さん
「道はローマに」
4月20日に「有事法制定、憲法改悪に反対する全関西集会」の時のゼッケンですが自
分でも良くできているので付けてきました。
『全ての道はローマに通じる』 この前にきれいな海があります。この海はハワイの沖
へ繋がっている。未だに「えひめ丸」は沈み、犠牲者の人達が冷たい海の中で放ったらか
しにされている。ロシアの原潜、60名の犠牲者と言いましたか?、やはり海の底で「眠
って」いる。そういうことを私たちは考えざるを得ません。

繋がっているで言えば「有事法制定」悪い意味で戦争に繋がっている。それだけではな
くKSDの汚職、機密費、裁判官の公私混同、奈良県での警察の汚職、日本国中、政治腐
敗に繋がっている。

汚職や腐敗が出て来るのは氷山の一角。後は握りつぶされている。全ての道はローマに
通じるといったけれども、あっちこっちで起こっている現象はバラバラではなくって、日
本の社会が変わるために繋がっていく事だと思います

一昨日の集会でも一五○○人が集まった。4月1日の「ひびけ沖縄のこころ」の集会に
は二五○○人もの仲間が結集した。
多くの仲間が次から次へと運動に参加している。今日の集会ですね、これも繋がってい
る。全ての道はローマに繋がっている。

Aさん
「仁三郎」を目指す
ひさしぶりです。この集会に参加するのは3回目か4回目と思います。
大学の中でやっていることは関空と一緒で、税金の無駄使いの感じが強くなって来てい
まして、これから自分の立場をどうするかでしばらく悩んでいました。

大学の中でやっている研究というものは、ものすごい多額の税金を使ってやられている
わけなんですが、誰のためにやられているのか、ということを考えると、けっして広い市
民のためにやっていない。

研究者は「自分らは賢くて税金を使って当然なんだ」という感じでして、それで自分の
大学に絶望してきまして、最近はどうして行こうかと悩んでいます。

つい最近、インドの農民で「ODA」とか世界銀行の融資とかでダムの建設予定地にな
っているところの生活をしている人と話しをする機会がありました。「今は電気なんかい
らないんだ、今の生活で豊かな生活がやっていけるんだ」と、はっきり言っていた事が印
象的で、これは関空の問題にも繋がってくるんではないかと思っています。

税金を無駄にするような学問ではなくて、本当に人の為という学問、去年亡くなった市
民のための高木仁三郎さんが言っていたような「市民の科学」を目指したいなー、と思っ
ている。これからもこういう場で勉強させてもらいながら考えていきたいと思います。

豊中の玉本さん
何時も米軍状態か 豊中市議会の決議で「米軍の使用は認めない」という決議があるにもかかわらず18回
も米軍機が来ている。「どういう機種が何回来たのか」と、言うと市役所は私たちは判り
ませんと言って隠す。
ある代議士に掛け合って運輸省に聞くと言ってくれるわけなんですけれども、軍事利用
はあかんというているのに何でするんやと言うと、『言えません』というようなことで、
答えない。隠すわけなんですね。

周辺事態法が出来て、18回も来たということは、何時も伊丹の飛行場に米軍の飛行機
がおる状態をつくろうとしているのではないか。
それではいかん、と大きな闘争をもう一度市民のネットワークをつくろうということで
、5月5日にアレン・ネルソンさんを呼んで伊丹で集会をやります。
もう一つは、成田と羽田、関空と伊丹はセットなんです。今は羽田が夜間飛行それから
自衛隊を成田に持って来ようとしているんです。もう一度、伊丹飛行場を軍事飛行場にし
ようとする動きが絶対出てきます。

ナンシーさん
毎月デモをしましょう!
皆さんを見てうれしい。皆さんのガッツはうれしーです。毎月デモを1回、2回はどう
ですか?。このグループはきれーいです。(社会を)壊す(目的は)持っていない。おと
なしい奇麗なグループです。人間の安全のための(陸上は飛ばないの)政府の約束守って
下さい。
空港をつくることを優先しないで、命、暮らしを守る政策をとっていない。
大阪府下の全ての44の市町村でデモをやりたい。
私たちはギブアップしない。

機関誌おにおん希望の方はご連絡ください。
1部100円、年間購読1000円です。
集会報告の他に、集会に寄せられたメッセージ、基調報告、「反空港全国ネットワーク」
に向けた各地のルポ(新潟空港、御巣鷹、三里塚、静岡新空港)もあります。